歯科・歯科口腔外科

診療・各部門

歯科・歯科口腔外科

診療科の概要

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 歯科口腔外科は常勤歯科医師3名、非常勤歯科医師1名、歯科衛生士6名、看護師2名、受付1名、メディカルクラーク2名に、数名の研修歯科医を受け入れて診療を行っています。

 当科は山口県歯科医師会・徳山歯科医師会との連携・バックアップ体制の下、一般診療機関からご紹介いただいた患者さんを中心に、顎・顔面領域の幅広い疾患を受け入れています。そのほとんどが埋伏歯、顎関節症、粘膜疾患、嚢胞や腫瘍などの口腔外科関連の疾患であり、全身疾患や身体障害のために一般の歯科医院では治療困難な患者さんにも対応しています。また、24時間オンコール体制 (終日受け入れ) の歯科・口腔外科救急治療にも取り組んでいます。今後もこれまで以上に病診・病病連携構築を進め、充実した総合病院の環境を背景により安全な治療を提供し、山口県の地域医療に貢献すべく取り組む所存です。
 また、日本口腔外科学会研修指定病院、日本顎顔面インプラント学会研修医指定病院、歯科医師臨床研修指定病院として、人材の育成にも力を入れています。

主任部長
村木 祐孝
平成2年卒
日本口腔外科学会専門医/指導医・日本顎顔面インプラント学会指導医・日本がん治療認定医機構 がん治療認定医(歯科口腔外科)
 
日本口腔外科学会・日本口腔腫瘍学会・日本口腔顎顔面外傷学会評議員・日本口腔診断学会・日本有病者歯科医療学会代議員・日本顎顔面インプラント学会
部長
兒玉 正明
平成14年卒
日本口腔外科学会(専門医・指導医)・日本口腔科学会(認定医・指導医)・日本がん治療認定医機構 がん治療認定医(歯科口腔外科)
 
日本口腔外科学会・日本口腔科学会・日本口腔腫瘍学会・日本癌治療学会・日本頭頸部癌学会・日本顎変形症学会・日本口腔診断学会
部長
西山 祐生
平成20年卒
日本口腔外科学会専門医・日本有病者歯科医療学会専門医
 
日本口腔外科学会・日本有病者歯科医療学会・日本口腔腫瘍学会・日本口腔診断学会・日本口腔顎顔面外傷学会・日本顎顔面インプラント学会
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 1診
西山 祐生
2診
 
3診
兒玉 正明
4診
村木 祐孝
1診
西山 祐生
2診
村木 祐孝
3診
 
4診
兒玉 正明
1診
河崎 啓介
2診
村木 祐孝
3診
兒玉 正明
4診
西山 祐生
1診
西山 祐生
2診
 
3診
兒玉 正明
4診
村木 祐孝
1診
西山 祐生
2診
村木 祐孝
3診
兒玉 正明
4診
 
午後

外来診療

(写真左)CO2レーザー
(写真右)超音波骨メス(ピエゾサージェリー®)

 年間の外来患者数は15000~17000人、初診患者数は約3000人です。外来小手術の多くは抜歯処置で、特に埋伏歯抜歯は年間700~800例行っており、その他の難抜歯や有病者・高齢者の抜歯を合わせると、年間1500~1700例の抜歯処置を行っています。その他、顎骨内や口腔粘膜に発生した嚢胞性、腫瘍性病変の摘出術、歯性感染症に対する口腔内外切開消炎手術、睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の作製、インプラント治療などを行っています。インプラント治療では、歯槽骨が吸収してインプラントを埋入するために十分な骨の厚み、高さ、量が足りない場合には自家骨移植等による骨造成も行っています。

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(写真左)各ユニットにモニターを常設し、診療の安全に努めています。また急変時に対応できるように、スタッフは日本救急医学会のICLSコースなどの研修を受けています。
(写真右)患者さんごとに、滅菌、消毒された器具を使用しています。

入院診療

 入院治療では口腔がん、顎変形症、唾石症などの唾液腺疾患、顎骨や軟組織の良性腫瘍、顎顔面骨折などの外傷、顎顔面の急性炎症、ややレベルの上がったインプラント埋入術(同時に5本以上埋入或いは骨延長・骨移植部への埋入、上顎洞底挙上術の併用等)、歯性上顎洞炎や術後性上顎嚢胞などの上顎洞関連手術などを行っています。上顎洞炎を含む副鼻腔炎の手術は、耳鼻咽喉科と協同で内視鏡手術と併せて行うことも多いです。
 当院は厚労省の「がん診療連携拠点病院」に指定されており、歯科口腔外科でもその一端を担うべく口腔がん治療には特に重点をおき治療に取り組んでいます。一般的に行われる切除手術・放射線治療・化学療法の他、「切らずに治す口腔がん治療」として、特殊なカテーテルを用いて抗がん剤を直接腫瘍の栄養血管に投与し、放射線治療と組み合わせる「超選択的動注化学放射線療法」という治療も放射線科医と協力して行っています。

口腔ケア
 周術期等口腔機能管理として、全身麻酔手術を受ける患者さんに対しては入院前、退院後の口腔管理を地域の歯科医院に依頼し、入院中の口腔管理は当院で行うという役割分担を推進しています。また放射線治療や化学療法などのがん治療に際しても地域連携の一環として口腔管理を実施し、味覚異常や口内炎などの悩みのある患者さんのケアを行っています。また、専門の歯科衛生士が、脳梗塞後に早期に口腔ケアやお口の周りの機能訓練を開始することで、患者さんの早期回復に協力しています。ICU、緩和ケア病棟など各病棟の要請にも応じ、積極的に往診を行っています。

主な治療内容及び治療実績

○(令和4年入院手術症例)

手術内容 症例数
顎骨嚢胞摘出術 26例
顎骨骨折観血的整復固定術・プレート除去 15例
口腔悪性腫瘍・上皮異形成病変手術 11例
術後性上顎嚢胞を含む上顎洞根本手術 2例
口腔内外切開消炎手術 8例
顎骨腫瘍摘出術 14例
顎下腺摘出術・唾石摘出術 1例
顎変形症手術 2例
顎骨骨髄炎 14例
埋伏歯関連 87例
その他 82例

○(令和4年外来手術症例)

手術内容 症例数
埋伏歯抜歯(埋伏智歯、上顎正中過剰埋伏歯等) 788例
その他の抜歯 818例
腫瘍切除・嚢胞摘出 173例
外傷処置 27例
口腔内外切開消炎手術 43例
インプラント埋入手術・骨移植術など 57例
その他 90例

患者さん紹介時のお願い、電子メールによる症例相談も受けております。
 yukoh@f2.dion.ne.jp