診療・各部門
鼠径ヘルニアについて
鼠径部ヘルニアは、下腹部の付け根あたりがポッコリ膨らむ病気です。
一般的に「脱腸」とも呼ばれています。立っているとおなかの中の臓器が下がることによって膨隆し、寝ると膨隆がなくなる病気です。
鼠径部ヘルニアは最初は小さくても、時間とともに少しずつ大きくなり下腹部の違和感や疼痛が起こるようになります。
ヘルニアの通り道は自然になることはありません。
大きくても小さくても手術が唯一の治療法です。
〇「嵌頓」が怖い!
飛び出した内臓が戻らなくなり、飛び出した腸管の血の流れが悪くなることを嵌頓(かんとん)といいます。最悪の場合は臓器が壊死することもあります。ヘルニアの手術の目的は「嵌頓の予防」です。
〇手術の方法
飛び出した臓器をおなかの中へ戻し、その穴を閉じる方法です。
当院ではヘルニアの状態や患者さんの併せて以下の中から術式を選択しています。
・鼠径部切開法
組織縫合法(筋肉を縫い合わせて閉じる方法)
メッシュ法(人工の網で穴をふさぐ方法)
・腹腔鏡下手術
腹腔鏡でメッシュを留置する方法。
その他、当院では腹壁瘢痕ヘルニアの手術も行っています。
日本臨床外科学会 「ヘルニアの診断と治療」 https://www.ringe.jp/civic/20190625/
日本ヘルニア学会 「鼠径ヘルニアについて」 https://jhs.mas-sys.com/menu_civic.html