平成28年度 徳山中央病院 病院指標

平成28年度 徳山中央病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1,165 298 293 564 724 894 2,127 2,742 1,890 364
解説:
 平成28年度の退院患者さんの年齢別構成です。
 一番多い年齢階級は70歳代の患者さんで、60歳以上の占める割合は64.4%と高齢の患者さんが増えてきています。
 当院では、幅広い年齢の方が入院されていますが、周産期母子医療センターの認定を受けており10歳未満の患者さんも
 全体の10.5%を占めています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 175 7.50 6.18 2.86 0.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 120 5.82 6.02 0.00 1.66
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 113 5.65 5.79 0.00 4.79
030270xxxxxxxx 上気道炎 53 4.64 4.83 0.00 2.45
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 53 4.04 5.50 0.00 4.06
解説:
 周南地域で入院を必要とする未熟児、新生児、小児のほぼすべてを受け入れています。
 地域の小児科医療機関と病診連携、病々連携を密にしています。また、院内外の医師及び看護師をはじめとする
 コメディカルの協力を得て、周南こどもQQ(休 日・夜間こども急病センター)を運営しています。


外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 69 6.17 7.61 1.45 60.55
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 53 17.91 15.92 9.43 71.55
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 42 21.02 17.65 11.90 69.26
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 37 8.65 9.82 0.00 62.97
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 36 15.28 12.73 5.56 71.19
解説:
 食道・胃・大腸を始めとした消化管を中心に、また肝臓、胆管、膵臓領域や肺領域の悪性腫瘍も積極的に手術しております。近年、癌の治療は手術で終わりではなく、その後数年間の通院・治療が推奨されており、基本的には手術をした病院で診療を続けていくことになります。地域の方々が、徳山中央病院で手術前検査、手術、術後の治療を一貫して行い、完結できるように尽力しています。また治療内容も都市部と同等の治療ができるように各科との合同カンファレンスも定期的に行い常に最新の知見を取り入れた医療を提供するようにしています。


整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 198 20.17 27.63 85.86 82.25
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 32 4.38 5.49 3.13 48.00
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定等 手術・処置等1なし 27 19.81 22.69 29.63 64.56
160780xx97xx0x 手関節周辺骨折脱臼 手術あり 副傷病なし 25 2.96 4.37 0.00 33.88
160700xx97xx0x 鎖骨骨折、肩甲骨骨折 手術あり 副傷病なし 23 5.96 5.86 0.00 41.35
解説:
 大腿骨近位部や手関節周辺の骨折は、転倒等の軽微な外傷で発生する高齢者に多い骨折です。特に大腿骨近位部骨折では、歩行等の機能回復のためには手術とリハビリが重要です。
 当院では主に手術と周術期管理を行っていますが、手術からリハビリまでしっかりと診療が継続できるよう、周辺医療機関と連携を行っています。
 脊椎疾患は、神経障害や痛みにより日常生活動作が著明に低下します。近年、骨粗鬆症や変形性変化による脊椎疾患の増加に伴い、手術症例が増加しています。


脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 61 17.11 16.54 22.95 68.15
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 11.74 9.87 7.69 74.49
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 27.82 19.35 60.71 69.57
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 24 22.21 18.76 41.67 73.00
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 14.30 7.52 26.09 60.52
解説:
 当院では救命救急センターを中心に、急性期の脳卒中を積極的に受け入れています。従って、発症3日目以内の発症後間もない急性期脳梗塞患者の割合や、交通事故等による頭蓋・頭蓋内損傷の患者の割合が高くなっています。脳卒中や頭蓋内損傷を専門に治療する脳神経外科、神経内科の医師が365日、24時間、救急患者に対応できるシステムを採用しており、CT, MRI装置も常時、使用することが可能です。超急性期脳梗塞症例には、発症後4.5時間以内で実施可能なrt-PA(組織プラスミノーゲン・アクチベーター)を用いた急性期血栓溶解療法を積極的に行っている他、カテーテル治療による血栓回収療法も行っています。急性期のリハビリテーションにも力を入れており、脳卒中急性期から専任のリハビリスタッフによる訓練を積極的に開始しています。頭蓋・頭蓋内損傷の救急患者の緊急手術には麻酔医の協力も得られており、救急搬送後、早急な手術対応が可能です。


心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 16 10.56 12.74 0.00 77.63
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 14 20.86 24.70 0.00 69.29
050161xx01x0xx 解離性大動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし - - 16.53 - -
050161xx97x10x 解離性大動脈瘤 その他の手術あり 手術・処置等21あり 副傷病なし - - 28.23 - -
050161xx9900xx 解離性大動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 18.27 - -
解説:
 心臓血管外科で扱う疾患は、心臓弁膜症、狭心症、大動脈瘤などです。いずれの疾患も薬物での治療が難しい患者さんが、心臓血管外科で手術を受けることになります。当院は、いずれの疾患にも対応可能な体制が整っており、緊急手術にも対応しています。平成28年度は動脈瘤および心臓弁膜症に対する治療が多く行われました。
当科は、手術成績の向上のみならず、患者さんが退院してからの生活も考えて治療法を決定しています。術後の早期回復に重点をおいており、入院期間が全国平均よりも短いのが特徴です。


産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 111 4.30 5.12 0.00 60.50
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 90 9.61 10.05 0.00 44.54
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 76 8.96 9.88 0.00 33.70
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 59 6.85 6.42 1.69 41.20
120010xx99x40x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 57 2.93 4.84 0.00 65.72
解説:
 産科と婦人科、ともに幅広い疾患に対応しています。婦人科悪性疾患の子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌に対しては手術だけでなく、抗がん剤や放射線治療を交えた集学的治療を施行しています。子宮や卵巣の良性腫瘍の場合、できるだけ低侵襲な治療として腹腔鏡下や子宮鏡下手術、経膣的手術といった開腹しない手術を心がけています。産科も地域周産期母子医療センターとして稼働しておりハイリスク妊娠や分娩など地域からの搬送を数多く受け入れています。緊急帝王切開時には麻酔科、手術室と連携し迅速に対応ができる体制をとっています。


眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 47 9.15 7.72 0.00 68.68
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり片眼 32 11.69 9.15 0.00 71.13
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 28 13.64 10.53 0.00 58.57
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 19 3.05 3.40 0.00 71.68
020200xx9700xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 14 8.86 7.70 0.00 71.29
解説:
 №1は黄斑前膜や黄斑円孔などの黄斑疾患に対する硝子体手術で、近年増加しています。
 №3の網膜剥離は、硝子体手術を行うことが多いのですが、症例によっては網膜復位術(強膜側からのアプローチ)を行うこともあります。


耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 59 8.00 8.12 0.00 18.51
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 39 7.18 7.75 0.00 63.67
030428xxxxxxxx 突発性難聴 35 16.23 9.37 0.00 60.91
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 34 7.82 7.47 0.00 58.24
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 33 6.15 5.50 0.00 43.85
解説:
 習慣性扁桃炎や主に小児の口蓋扁桃肥大、アデノイドによる睡眠障害に対する手術入院が最も多くなっています。ついで、頭頸部領域の良性腫瘍の手術症例が続きます。突発性難聴の入院治療はステロイドの点滴治療を必要とした症例ですが、同様に神経障害として顔面神経麻痺やめまい症の入院治療も多くみられます。慢性副鼻腔炎のほとんどは内視鏡下の手術目的です。また、扁桃周囲膿瘍や急性咽喉頭炎などの急性炎症による緊急入院も比較的多くあります。


放射線科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 14 38.57 12.35 0.00 66.86
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 13 2.38 3.68 0.00 74.62
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 14.83 - -
040040xx9908xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等28あり - - 12.01 - -
040040xx9909xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等29あり - - 10.76 - -
解説:
 肺癌の診断(気管支鏡検査、CT下生検)と進行肺癌に対する治療を行っています。
 肺癌の治療としては化学療法、放射線治療、両者の同時併用治療を行っています。
 近年分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害剤の使用例も増加しています。


神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 11 17.64 16.54 54.55 73.00
010155xxxxx2xx 運動ニューロン疾患等 手術・処置等22あり - - 17.80 - -
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 19.35 - -
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 18.71 - -
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病なし - - 18.04 - -
解説:
 当科は脳卒中(脳梗塞、脳出血)から、自己免疫性疾患、神経変性疾患まで幅広い疾患を診療していることが特徴です。
 特に脳神経外科とは連携を密にとっており、脳梗塞超急性期の血栓溶解療法や血管内治療は協力して診療にあたっています。
 パーキンソン病に関しては、外科的治療(脳深部刺激術)は他施設と共同で治療に当たっています。当院では入院しての評価、手術適応の検討を主に行っています。また、空腸投与用レボドパ・カルビドパ水和物配合剤であるデュオドーパの導入は当院で施行しています。
 免疫介在性ニューロパチーのような特殊な疾患に対しては、当院で神経生検を行っています。診断は山口大学神経内科に依頼し、診断に応じてステロイドや免疫抑制剤内服、免疫グロブリン点滴による治療をしています。


皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 25 4.16 8.78 4.00 76.96
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 25 2.00 4.28 0.00 55.76
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし - - 11.97 - -
161000x199x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 12.64 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 8.96 - -
解説:
 基底細胞癌、ボーエン病、有棘細胞癌等の皮膚悪性腫瘍および粉瘤、脂肪腫、脂漏性角化症等の皮膚の良性新生物の摘出術に関し、手術当日の入院とし、病変部の範囲、術式により入院期間を判断し、早期退院を目指しています。帯状疱疹は、パスに従い、抗ウイルス剤投与期間を検討し、入院期間の短縮を考慮しています。


泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 163 7.99 7.44 1.23 73.90
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 59 10.27 12.43 8.47 69.85
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 57 12.53 13.39 0.00 68.79
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 41 17.32 12.84 24.39 71.00
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等21あり 33 39.27 37.06 18.18 74.45
解説:
 当科では泌尿器外科と腎臓内科に関連した業務を行いますので、膀胱癌や前立腺癌の手術症例や癌化学療法の症例が多く、次いで尿路感染症、保存期腎不全の治療や血液透析導入前の内シャント造設術なども行っています。


循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 277 3.40 3.06 0.72 69.93
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 215 5.29 4.71 0.93 70.57
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 125 5.90 5.51 0.80 62.58
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 94 16.21 17.95 9.57 79.87
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 85 11.05 11.38 5.88 78.06
解説:
 最も多いのは虚血性心疾患(狭心症と心筋梗塞)ですが、その他心不全、不整脈においてもハイレベルかつ専門的な診療を行っています。虚血性心疾患(狭心症と心筋梗塞)は動脈硬化による疾患ですので高齢化及び食事の欧米化などにより増加しています。また頻脈性不整脈が増加していますが、心房細動がカテーテルアブレーションで治療できるようになったためです。心不全症例も虚血性心疾患をベースにした症例が増加したためと考えられ、徐脈性不整脈の増加は主に高齢化が原因と考えられます。


血液・内分泌内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 22 46.64 16.83 0.00 66.27
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 16 13.50 19.24 12.50 69.63
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし 手術・処置等24あり 13 15.31 10.82 7.69 72.00
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 12 94.00 41.96 33.33 58.58
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 11 15.27 14.61 0.00 60.73
解説:
【血液内科】
・悪性リンパ腫、急性白血病、骨髄異形成症候群、多発性骨髄腫などに対し、血液専門医による指導・管理の下、新薬も駆使しながら主に急性期治療としての化学療法を施行しています。
・患者さんの高齢化、合併症の増加に伴い、外来治療への移行が困難な症例が多い中、治療中の短期間退院や後方病院への転院を治療計画へ積極的に取り入れることで在院日数の短縮に努めている。
【糖尿病・内分泌内科】
・1型糖尿病、2型糖尿病に対する教育入院で合併症の評価(他科紹介を含む)、食事・生活指導、治療内容の開始・追加・変更などを他職種の医療スタッフに介入にて実施しています。
・インスリン治療の患者さんを対象に、必要時CGM(持続血糖測定)も利用。ケトアシドーシスなどの急性代謝失調、合併症の増悪、感染などの併発、妊娠糖尿病については、重症度により他科もしくは自科にて入院加療を行っています。
・バセドウ病については、甲状腺クリーゼなどの重度の甲状腺中毒症状時の急性期治療を入院管理の下に実施しています。
・下垂体・副腎などの内分泌疾患については、主に負荷試験を短期入院にて実施しています。


救急医学科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 21.42 21.25 58.33 80.88
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等22あり 24 31.00 34.89 58.33 75.88
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 3.29 3.64 9.52 53.67
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 17 11.35 10.17 17.65 73.76
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 12 15.42 19.24 16.67 75.00
解説:
 救急科で対応する疾患は多岐にわたりますが、その中では重症感染症、敗血症症例が多いです。救急患者さんとして典型的な多発外傷の場合、疾患群分類においては「多発外傷」ではなく、個別の骨折、臓器損傷の診断名として扱われることが多いため、症例数としては上位には入り難いです。どんな患者さんでも受け入れるという救急対応の中では、高齢者の割合が圧倒的に多く、その中でも全身状態の悪い方が入院となっています。誤嚥性肺炎も救急科が対応する症例の中では多く、平均年齢も高くなっています。


消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 191 9.01 11.06 5.76 76.32
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 44 9.39 10.93 4.55 70.20
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 40 5.60 11.74 2.50 73.88
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 40 9.58 7.89 5.00 59.70
060210xx9910xx ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 37 13.65 13.77 13.51 67.89
解説:
 地域医療の拠点病院であり、24時間救急体制にあるため、様々な消化器救急患者に対応しています。胆膵領域では総胆管結石や腫瘍による急性胆管炎、閉塞性黄疸などの入院患者が多く、緊急を要するため、内視鏡的結石除去術や胆道ドレナージ術を夜間休日に関わらず積極的に行っています。消化管領域でも胃十二指腸潰瘍出血、大腸憩室出血、腸閉塞による緊急入院が多く、速やかな診断治療に心がけています。肝臓領域では肝がんに対しての肝動脈化学塞栓術、ラジオ波焼灼術を行っていますが、肝がんの減少に従い、件数も減少傾向です。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 65 22 12 12 12 14 1 7
大腸癌 38 36 25 33 37 14 2 7
乳癌 43 30 - - - 13 1 7
肺癌 25 - 18 30 11 37 1 7
肝癌 13 10 - - - 81 2 5

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

解説:
 当院は、検診、診断、治療を一貫として行っており、がんの早期発見にも努めています。また、内視鏡・体腔鏡下による低侵襲治療を積極的に行っており、化学療法、放射線治療、緩和的治療も努めています。集計表にはありませんが、入院治療以外にも、外来化学療法、放射線療法も行っています。
 集計表は、UICC病期分類から導かれるステージ別病期分類を集計したものです。
 ※ 大腸癌、肝癌の病期分類基準は、UICCと異なるため、癌取り扱い規約となります。

■ 5大がん:胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの主要5部位です。
■ UICC病期分類:国際対がん連合の世界共通の分類です。
■ 癌取り扱い規約:日本で編集されている規約で、臓器別に数年おきの改訂が行われています。
■ 初発:患者さんがどの段階(ステージ別、0期を除く)で入院・治療されたかを示します。初回治療の段階で、化学療法、緩和的治療等で入院を繰り返す場合は、延べ患者数となっています。
■ 再発:初回治療終了後に再発、再燃、増悪、新たな遠隔転移を来した場合で、初発同様に延べ患者数となっています。
■ 不明:入院された段階で病期が不明、または確定前に退院された場合となります。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 26 8.27 53.04
中等症 74 15.51 73.31
重症 18 18.22 81.72
超重症 10 26.40 85.30
不明 - - -
解説:
 若くて体力のある方であれば、通常の肺炎は軽症で治癒することが多く、入院期間も平均で1週間ちょっとです。ご高齢の方になるほど、重症度も高く、入院期間も長くなる傾向があります。ご高齢の方では、肺炎の病態がある程度改善しても、自宅退院が難しいということも珍しくありません。そのような場合には地域の病院と連携して、長期療養が可能な病院への転院をご相談させていただいています。

脳梗塞のICD10別患者数等

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ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 16 7.50 66.25 0.00
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 271 25.50 74.11 46.26
その他 23 23.57 72.26 3.74
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 11 12.36 70.55 0.00
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
解説:
 当院では救命救急センターを中心に、急性期の脳卒中を積極的に受け入れています。従って全脳梗塞患者に占める、発症3日以内の急性期脳梗塞患者の割合が90%以上と非常に高くなっています。また脳梗塞患者の転院率が42.26%と高率です。これは当院では重症患者を積極的に受け入れているため、直接、自宅へと退院することが難しく、一旦、回復期リハビリテーション病院へと転院して頂く患者が多くなっているためです。脳梗塞には至らなかったものの、一過性に脳虚血を起こした患者も見逃さないよう注意して診察しています。一過性脳虚血間の急性期治療は入院にて行っています。
 当院では急性期脳卒中を専門に治療する脳神経外科、神経内科の医師が365日、24時間、対応できるシステムを採用しており、CT, MRI装置も常時、稼働が可能です。超急性期脳梗塞症例には、発症後4.5時間以内で実施可能なrt-PA(組織プラスミノーゲン・アクチベーター)を用いた急性期血栓溶解療法を積極的に行っている他、カテーテル治療による血栓回収療法も行っています。急性期のリハビリテーションにも力を入れており、脳卒中急性期から専任のリハビリスタッフによる訓練を積極的に開始しています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの) 14 0.07 1.21 0.00 2.36
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) - - - - -
K2762 網膜光凝固術(その他特殊なもの(一連につき)) - - - - -
K653-3 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術 - - - - -
解説:
 年間10~20例の腸重積症があります。当院の特徴はすべて、超音波下に整復を行っていることです。超音波下整復は、放射線被爆が全くなく、患者さんとスタッフに優しいすぐれた医療です。この方法を全国に広めていきたいと考えています。


外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 109 0.06 2.73 1.83 64.75
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 96 0.45 4.65 2.08 59.68
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 77 8.42 19.81 10.39 70.52
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 39 5.23 24.18 23.08 73.44
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 36 0.08 4.44 2.78 58.03
解説:
 食道・胃・大腸を始めとした消化管を中心に、また肝臓、胆管、膵臓領域や肺領域の悪性腫瘍も積極的に手術しております。近年、癌の治療は手術で終わりではなく、その後数年間の通院・治療が推奨されており、基本的には手術をした病院で診療を続けていくことになります。地域の方々が、徳山中央病院で手術前検査、手術、術後の治療を一貫して行い、完結できるように尽力しています。


整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 141 2.67 15.56 73.05 80.80
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 84 3.61 16.25 89.29 80.13
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 55 2.11 8.65 23.64 52.75
K0463 骨折観血的手術(鎖骨,膝蓋骨,手(舟状骨を除く),足,指(手,足)その他) 36 1.61 6.19 5.56 52.81
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 36 4.94 20.64 33.33 68.14
解説:
 骨折に対しては、変形治癒や関節拘縮等の機能障害が予想される場合や、早期機能回復や臥床、安静に伴う合併症の予防を目的として、健康状態の許す限り、手術を行います。
 脊椎疾患では、低侵襲化の導入や脊椎固定の併用により、早期離床、機能回復に取り組んでいます。


脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 39 1.59 14.46 15.38 76.28
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 33 3.36 29.12 27.27 62.48
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 18 4.94 30.22 11.11 64.11
K1742 水頭症手術(シャント手術) 15 8.73 18.93 66.67 69.67
K178-4 経皮的脳血栓回収術 10 0.00 26.80 70.00 73.50
解説:
 慢性硬膜下血腫は、どこの脳神経外科施設でも多く治療している疾患です。当院では他施設からの紹介も多く、慢性硬膜下血種穿孔洗浄術は最も件数の多い手術となっています。平均術後日数が14.46日と長くなっていますが、これは急性硬膜下血種で入院し、慢性硬膜下血種に変化した患者や、重度の合併症を有する患者が紹介入院になっているためで、ほとんどの患者は術後1週間以内に退院されています。くも膜下出血の原因である破裂脳動脈瘤の手術は積極的に行っています。未破裂脳動脈瘤の手術は患者との十分なインフォームドコンセントに基づき行っています。破裂、未破裂、両方の動脈瘤の術後在院日数は29日となっていますが、救急に力を入れているため重症のくも膜下出血が当院に運び込まれており、術後の在院日数が長くなる原因になっています。未破裂脳動脈瘤の患者は術後、概ね1週間前後で退院になっています。良性、悪性を含めて頭蓋内腫瘍摘出術も18例行っています。術後の在院日数が30日となっていますが、悪性腫瘍では術後に放射線治療や抗がん剤治療を行うため、在院日数が長くなります。
 いずれの疾患に対しても術後早期から、専任のリハビリスタッフによる機能回復訓練を行っています。


心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 15 2.00 6.73 0.00 76.27
K5611 ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) - - - - -
K5552 弁置換術(2弁) - - - - -
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) - - - - -
K5551 弁置換術(1弁) - - - - -
解説:
 平成28年度もっとも多い症例は大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術でした。ステントグラフト治療は低侵襲で体に対する負担が少ないのが特徴です。術後の回復が早く、多くの患者さんは1週間程度で自宅退院されます。ステントグラフト内挿術をうけた患者さんの術後入院期間は平均6.73日でした。
その他には心臓弁膜症に対する手術や冠動脈バイパス術など、心臓血管外科領域の手術を幅広く行っています。


産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 90 5.72 6.98 0.00 33.64
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 86 0.94 4.97 1.16 39.74
K877 子宮全摘術 68 1.09 7.78 0.00 48.91
K867 子宮頸部(腟部)切除術 54 1.00 1.00 0.00 40.00
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 54 6.91 7.11 0.00 33.00
解説:
 当院は地域周産期母子医療センターで数多くのハイリスク妊娠を取扱っています。そのため選択的帝王切開や緊急帝王切開率は高いものとなっています。帝王切開は下腹部横切開で施行し、術後の痛みが少なく術創が目立たないようにしています。腹腔鏡下手術は年々増加しており、現在は良性の卵巣腫瘍の殆どは腹腔鏡下に施行できるよう取り組んでいます。子宮頸部の初期病変に対する円錐切除術も数多く行っています。


眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 260 0.01 3.29 0.00 72.12
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 103 0.17 9.27 0.00 66.08
K2683 緑内障手術(濾過手術) 26 0.04 12.04 0.00 72.12
K224 翼状片手術(弁の移植を要する) 19 0.00 2.05 0.00 71.68
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 16 0.06 7.06 0.00 70.94
解説:
 疾患別に見ると、白内障手術、硝子体手術、緑内障手術の順となっています。いずれの手術も、全身麻酔で行う場合以外は、手術の当日入院していただき、午後に手術を行っています。
 白内障については、希望によって日帰り手術を行っています。


耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 62 0.00 7.37 0.00 20.61
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 25 0.00 6.80 0.00 57.20
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術) 22 0.00 6.32 0.00 62.14
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 22 0.00 7.27 0.00 68.09
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 21 0.00 7.43 0.00 61.95
解説:
 手術治療は習慣性扁桃炎や主として小児の睡眠障害に対する扁桃摘出術が最も多いです。手術症例数は次いで頭頸部の良性腫瘍、副鼻腔手術と続くのですが、器官別の手術では副鼻腔手術に次いで耳下腺手術が多くみられます。
 甲状腺手術はここにあげられた症例数に加え癌の場合、亜全摘や全摘も行われています。


放射線科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) - - - - -
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) - - - - -
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) - - - - -
解説:
 血管造影検査の手技を治療に応用したIVRを行っています。
 外傷性臓器出血に対する血管血栓術、動脈瘤や術後仮性動脈瘤に対する血管塞栓術、抗癌剤等を静脈内に持続的に投与するためのカテーテル留置術などが頻度が高いです。


皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 27 0.00 3.96 3.70 77.26
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) - - - - -
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満) - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
解説:
 基底細胞癌、ボーエン病、有棘細胞癌等の皮膚悪性腫瘍切除術においては手術当日入院とし、病変の大きさ、術式により入院期間を判断し、早期退院を目指しています。


泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 174 1.41 6.73 2.30 74.17
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 65 6.46 19.45 10.77 70.48
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 55 1.00 10.29 0.00 68.64
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 44 1.68 10.41 0.00 70.45
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 19 3.32 6.26 15.79 71.42
解説:
 膀胱癌の治療としては、経尿道的手術が多く、腫瘍切除後、非浸潤性癌については、術後膀胱内抗癌剤注入治療を、再発予防のため行います。
 末期腎不全の透析導入のために、内シャント造設術も当科で行います。
 前立腺癌の手術は、ほぼ全例、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘出術を、腎癌、腎盂尿管癌の手術は腹腔鏡下手術を行います。
 なお、結石に対するESWLは外来治療としています。


循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 169 2.35 3.62 1.18 70.67
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 88 2.43 2.60 1.14 63.31
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 73 0.12 14.15 4.11 73.40
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 63 3.54 8.52 6.35 78.44
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他) 41 2.12 2.80 2.44 61.07
解説:
 最も多いのは虚血性心疾患(狭心症と心筋梗塞)に対する経皮的冠動脈ステント留置術です。開胸することなく低侵襲で治療でき、今後も増加するものと考えられます。また血管内超音波法、光干渉断層法、血流予備量比等を駆使して最適な治療を心がけています。難治性の患者さんに対してもロータブレーター、エキシマーレーザーアテレクトミー等の最先端の医療器具を駆使して治療を行っています。
 不整脈についてもエンサイト等の最新鋭の機器を駆使しカテーテルアブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)による根治術を行っています。特に最近は心房細動に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術が増加しています。
高齢化の影響からか徐脈性不整脈の患者さんへのペースメーカー移植術も増加傾向にあります。


血液・内分泌内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) - - - - -
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植の場合) - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
K1262 脊椎,骨盤骨(軟骨)組織採取術(試験切除によるもの)(その他のもの) - - - - -
K6262 リンパ節摘出術(長径3cm以上) - - - - -
解説:
 多発性骨髄腫、一部の悪性リンパ腫に対しては、自科末梢血幹細胞輸血を併用した大量化学療法を実施しています。


救急医学科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 12 32.08 43.00 83.33 68.83
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) - - - - -
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
解説:
 当院救急科では手術は原則的に外科、整形外科など、他科に依頼する形式をとっています。救急科医師が手術の応援に入ることもありますが、症例数としてはそれほど多くありません(10例以下)。気管切開術だけは、重症例の呼吸管理に必要と判断された場合、救急科にて実施しており、救急科で最も多い手術症例となっています。


消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 161 0.69 11.09 8.07 77.11
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 53 1.21 7.79 13.21 72.06
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 39 0.10 3.23 0.00 73.64
K654 内視鏡的消化管止血術 37 0.38 8.32 5.41 70.51
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 30 0.00 7.27 0.00 71.40
解説:
 主要な手術病名第1、2位は内視鏡的ステント留置術、乳頭切開術でした。胆石、膵がん、胆管癌などで、胆管が狭窄、閉塞した際に、プラスチックや金属メッシュのチューブを入れて通り道を確保する手術です。胆道(胆管、胆のう)や膵臓の病気が高齢者に多いため増加傾向にあり、専門医が揃っている当科に集中しています。血管塞栓術(肝動脈化学塞栓術)は、肝がんに対して血管カテーテルを用いて、肝臓専門医が行っています。内視鏡を使って消化管の出血を止める止血術は以前よりコンスタントに行っていますが、近年、早期胃癌を内視鏡を用いて切除する、ESD(内視鏡的胃粘膜下層剥離術)が盛んに行われるようになりました。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 25 0.23
180010 敗血症 同一 47 0.42
異なる 57 0.52
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 44 0.40
異なる 31 0.28
解説:
 DIC(播種性血管内凝固症候群)は重症感染症・敗血症に合併し、死に至る危険性が高い病態です。近隣の病院で重症感染症・敗血症と診断された患者さんが、地域の基幹病院である当院へ紹介入院となることが多いです。また、入院時には肺炎、腎盂腎炎の感染症と診断されていても、病状が悪化して、敗血症、DICへと病態が進展する患者さんも少なくありません。特にご高齢の方や、もともと基礎疾患をお持ちの患者さんでは軽い感染症から敗血症に進展することは珍しくなく、入院時にリスクについても説明させていただいております。

更新履歴

2017年9月29日 平成28年度徳山中央病院病院指標を公表しました